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僧侶は一人ひとり自分の「応量器」を持ち、丁寧に使いながら食事をしていました。シンプルでいて全てをまかなえる6つの器。「余計なものを持ちすぎず、暮らしも食も整えられたなら」という願いも受け止めてくれる器です。従来の応量器は木製(漆器)ですが、今の暮らしに寄り添い、レンジや食洗機でも使用できる磁器でおつくりしました。
和洋の食事によく馴染み、日常的に愛用できる「応量器」にしたくて、温かな乳白色を選びました。磁器といっても光沢のあるガラス質のものとはまた違い、しっとりとなめらか。自然界の「陶石」を感じる手触りです。表情豊かな風合いで、ひとつとして同じものはありません。
基本はひとりで1組のセットを使う応量器。好きなものを必要なだけ盛りつけ、今の私にちょうどよく。
感じるのは禅の心。シンプルな食事で身体をねぎらう日が増えそうです。
別々に盛られたカレー2種を、それぞれ単品で味わったり、ミックスしたり。器が美味しさをつなげます。
優しい白色だから和洋を問わず、さまざまな料理を受けとめてくれます。
朝ごはんを、毎日同じ器で食べるとしたら。食欲の有無や体調のゆらぎに、自然と敏感になれそうです。器をきっかけに、身体の声に耳を傾け、できるところから整えてあげる。「応量器」のある暮らしは、自分を大切にする暮らしでもあるのです。
有田焼の陶祖・李参平が暮らした住居跡にある窯元。伝統的な技法に向き合いながら、今の暮らしに提案を届ける器を追究しています。職人がひとつひとつ作り上げる器には、手仕事の風合いが生きています。
茅乃舎が出会った、日本各地の素敵な道具たち。作り手の方々と対話を重ねて生まれた、機能美に優れた特注品も。台所道具や器など、日々の暮らしを豊かに彩り、長く愛用できるものをご紹介しています。
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