今日は、てまひまかけて料理しよう。
本当は、料理をするのが好き。
だけど日々のごはんとなると「急いで作らなきゃ!」と、つい焦ってしまう。ストレスを感じるのは「作ること」そのものではなく、「てまひまをかけられないこと」にあるのよね、という方、意外と多いかもしれません。
私たちのレシピ開発チームも、ふだんは「かんたんにできる」をモットーとしていますが、今回は逆転の発想。2000以上ものストックがある中から「じっくり、てまひまをかけることが楽しく、もちろんよりおいしい」レシピを5つ、掘り起こしてみました。
ご家族の記念日や、おうちに人をお招きする時、またお休みの日などに突如「今日はじっくり料理、作るぞぉ!」なんて意気込んだら、ぜひともご活用くださいね。
開発スタッフの、おすすめコメントと合わせてどうぞ。
まずはこちら。「時間をかけて作りたい料理」といえば?
スパイスの香り立つ、素材引き立つ
本格チキンカレー
やっぱり鉄板、スパイスカレーですよね。シードを炒って香ばしくしたり、チキンにカレー粉をまぶして揉みこんだり、玉ねぎをしんなりするまで炒めたり、さらに野菜だしのうまみもプラスして、じっくり煮込んだり。相当てまひまはかかりますが、その分ちゃんと応えてくれる、本格的な味わいをぜひ、お楽しみあれ。
本格チキンカレーレシピ 本格チキンカレーレシピ
[材料](4人分)
鶏肉(手羽先と手羽元)
600g(約5本ずつ)
A
カレー粉
大2
塩・胡椒
大1/2
B
玉ねぎ
2個
にんにく
35g(約3片)
生姜
25g
C
クミンシード
小1/2
コリアンダーシード
小1/2
赤唐辛子
2本
ローリエ
1枚
バター
40g
[つくり方]
- 鶏肉に[A]をまぶし、約10分置く。[B]はみじん切りにする。
- フライパンにサラダ油大2(分量外)を熱し、①の鶏肉をこんがりと焼目がつくまで焼く。
- 煮込み用の鍋にオリーブオイル大2(分量外)を中火で熱し、[C]を加えて約30秒炒め、[B]を加え炒め合わせる。玉ねぎの水分がでて、しんなりするまで約10分炒める。
- ③に②と[D]を入れて混ぜ合わせ、蓋をして1時間以上煮込む。仕上げにバターを加え、塩(分量外)で味を調える。
次に、田原さんから「市販のルーにはできない味わい」という殺し文句が生まれたメニューはこちら。
時が肉をホロホロにする
ビーフシチュー
まずは、この色あいをご覧いただきたいのです。赤ワインを煮詰め、牛肉を別で焼いたあと、ホロホロになるまで煮込む。だからこそ生まれる、こっくり深い美しさ。そしてひと口食べれば、恍惚とともに、きっと確信につながります。「あぁ、やっぱりてまひまを惜しまずに作ってよかったぁ」と。ちなみにこちら、折々の会編集部でも「作ってみたい!」と一番人気でした。
ビーフシチューレシピ ビーフシチューレシピ
[材料](4人分)
牛肩ロース(塊)
600g
玉ねぎ
1個
トマト
1個
2袋(1袋は、袋を破って)
赤ワイン
400ml
A
砂糖
小2
塩
小1/2
B
水
200ml
にんにく
1片
ローリエ
1枚
C
バター
大2
薄力粉
大2
サラダ油
小1
[つくり方]
- 牛肉は大きめの一口大に切り、塩、胡椒(共に分量外)をする。玉ねぎは薄切りに、トマトはざく切りにする。にんにくは半分に切って芯を取る。[C]のバターは室温に戻し、薄力粉を少しずつ加えて混ぜ合わせる。
- 鍋に赤ワインを入れ火にかけ、沸騰したら弱火にし、半量になるまで煮詰める。
- 厚手の鍋にサラダ油を熱し、①の牛肉を全体に焼き色がつくまで焼き、一旦取り出す。
- ③の鍋で玉ねぎを炒め、しんなりしたら[A]を加え飴色になるまで炒める。
- 取り出した牛肉、②、[B]、トマト、だし1袋(袋のまま)を加え、蓋をして弱火で約1時間煮込む。[C]、だし(袋を破って)を加え、さらに約30分煮込む。
また、煮込みは煮込みでも、こちらはてまのかけ方が違います。
肉を糸で巻いて林檎と煮る
林檎煮豚
ここでの“てま”ポイントは、豚肉のブロックを買ってきて(そこから)タコ糸で巻くこと。そうすることで煮崩れせず、こんなふうに、きれいに仕上がります。
そして“ひま”ポイントは、弱火で40分ほど煮込むこと。またそこに林檎があることで分解酵素が働いてお肉を柔らかくし、甘みとコク、ジューシーさがじわじわ増していきます。「林檎って、いい仕事をしてくれる」と思うのは、こんな時。
林檎煮豚レシピ 林檎煮豚レシピ
[材料](4人分)
[つくり方]
- 豚肉にたこ糸を巻き、りんごは皮つきのまま8等分に切り、芯を取り除く。[A]の生姜は皮つきのまま薄切りにする。
- 厚手の深い鍋に油を熱し、①の豚肉を入れ、全体に焼き色が付くまで転がしながら強めの中火で焼く。
- ②の余分な油を取り除き、[A]と①のりんごを加えて強火にかける。沸騰したら弱火にし、落し蓋(または蓋)をして約30分煮込み、豚肉の上下を返し、さらに約30分煮込み、落し蓋を取る。煮汁は軽く煮詰める。
ポイント
①:豚肉の煮崩れを防ぐためにたこ糸を巻きます。
そして次は趣向を変えて「普段は出来合いを買うことが多いけれど、この際だからわざわざおうちで作ってみよう」シリーズ。第一弾は、こちら。
ふかしたてのもち米をいただく
茸たっぷりおこわ
なんといっても自作する醍醐味は「ふかしたて」。ほんのりあたたかいくらいが「食べどき」と言われるおこわですが、できたてはまた違ったおいしさが味わえます。せいろがあれば、ぜひ試していただきたいレシピです。
粒がふっくらと立ち上がり、あつあつ、もちもち食感、そしてほのかな甘みも。この一品と汁物だけでもごちそうになるほど、充分の満足感です。
茸たっぷりおこわレシピ 茸たっぷりおこわレシピ
[材料](4人分)
餅米
2カップ(400cc)
お好みの茸(椎茸、エリンギ、平茸、しめじ等)
正味400g
A
塩
少々
酒
大2
C
うす口醤油
大1
みりん
大1
塩
小1/4(ひとつまみ)
[つくり方]
- 餅米は洗い約1時間水に浸けておく。ザルにあげて約10分置き、水気を切る。
- 椎茸、エリンギは薄切りにし、平茸、しめじは小房に分ける。
- 鍋に②を入れ、[A]を加え蒸し煮にする。
- 別の鍋に[B]を入れて火にかけ、沸騰後中火で2~3分煮出し、だしパックを取り出す。[C]を加えて調味する。
- ④を大鍋に移し、①を加えて中火にかけ混ぜ合わせる。餅米がだし汁を吸ったら③を加え、汁気を飛ばすように火にかける。
- 蒸気の上がったせいろ(蒸し器)に蒸し布巾を敷き、⑤を入れる。強火で約15分蒸し、全体を返して約5分蒸す。
最後は好きな人なら夢の?こちら。
生地から!肉まん
まさか、自分で作れる?はい、作れるのです。
生地を練って、発酵させて、こねて、餡を作って、蒸して……とプロセスはたっぷりかかりますが、その分満足度と達成感は、きっと万里の長城並みに高く、長いでしょう。たくさん作って、おもたせにするのもいいですね。「自分で作ったんですか?」とびっくりされること、うけあいですよ。
肉まんレシピ 肉まんレシピ
[材料](8個分)
A
ドライイースト
1袋(3g)
ぬるま湯
200ml
B
強力粉
100g
薄力粉
250g
砂糖
30g
ベーキングパウダー
2袋(10g)
塩
少々
ラード
15g
干し椎茸(戻しておく)
2個
豚ひき肉
200g
玉ねぎ
1/2個
筍(水煮)
50g
生姜
1片
[つくり方]
- ボウルに[A]を入れ、溶かす。
- ボウルに[B]を合わせてふるい、①を2~3回に分けて加え、混ぜる。全体がまとまったらラードを加え、生地をこねラップをかけ、約1時間発酵させる。
- ボウルに豚肉、8mm角の粗みじんにした椎茸、玉ねぎ、筍、みじん切りにした生姜を入れて練る。[C]を加えてさらによく練り、8等分にし丸める。
- ②の生地が約2倍に膨れたら、打ち粉(薄力粉)を打ったまな板で8等分に切り、丸く成形し棒で伸ばす。
- ④で③を包み、オーブン用シートにのせ約15分寝かせて(二次発酵)、蒸気のあがった蒸し器で15~20分蒸す。
ポイント
- ②:ラップをかけ、ストーブや暖房のそばなど暖かい場所に約1時間おき、約2倍に膨らむまで発酵させます。
- ④:打ち粉をしたまな板で生地を8等分に切り、丸く成形した後、麺棒で直径約15cmのサイズに伸ばします。
- ⑤:生地は中央を厚めに、外側を薄めに伸ばすと包みやすくなります。生地の外側を少しずつ引っ張りながらひだをつけます。最後まで包んだら、中心をねじって口をしっかり閉じます。
料理レシピといえば「かんたんにできること」ばかりがもてはやされる昨今ですが、じっくりてまひまをかけるほど、やっぱりおいしい。
その魔法を信じて、感じて欲しいのです。
茅乃舎だしのご購入はこちら
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野菜だしのご購入はこちら
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