広沢京子さんの、夏野菜+薬味でさっぱり!暑気払い

「夏はスパイシーなものが食べたくなる、と言いますよね。だけど暑すぎる日が続くと、それすら重いなぁと感じる時があって」
 
と言うのは、料理家の広沢京子さん。確かに、とうなずいた方も多いのではないでしょうか。
 
「そんな時は夏野菜に、薬味を効かせた料理をつくることが多いですね」

夏野菜の選び方、広沢さんの場合。


夏野菜と言えば、トマトやきゅうり。広沢家でも定番の組み合わせです。

「以前に比べて、トマトの種類は増えてますよね。農家さんもいろんな品種を育てているようで、近くにある道の駅に行っても、トマトのコーナーが充実しています」

かつては糖度の高い、甘いトマトほど「おいしい」というのが常識でした。

「確かにそのまま食べるにはいいのですが、調理することを考えると、ほどよい酸味や、青臭さがあったほうがいい場合もあって。私はけっこう、そっちが好き」

近ごろは、人々のいろんな嗜好に沿わせるように、色も大きさも味わいも、とりどり粒ぞろい。どうやらトマトも、多様性の時代を迎えているようです。

「またきゅうりは、逆に『この品種じゃなきゃ』というのは、私の場合なくて。それよりも、新鮮な状態のものを選ぶことが大切。緑の色が濃くて、パリッとして、しっかりとハリがあること。しなしなとしたきゅうりは、何にするにしても、やっぱりおいしくないですから」

夏は薬味に、助けられています。


そうした夏野菜に加え、たっぷりと薬味を使うのも、広沢家が大切にしている夏のしのぎ方。「茗荷、生姜、大葉に梅でしょ。とにかくさっぱり、シャキシャキさせたい時は、どんな料理にでも使う。ほんと、薬味に助けられてますね」

あとミントやバジルなどハーブのたぐいは、庭で育てているものを摘んできて使うとか。

「夏もさかりになると、ハーブも強くなって香りも豊かになりますし、虫に食べられることも少なくなる気がします」

間違いなし!夏野菜と薬味のだしマリネ。

 
調理法もいろいろアイデアが出てくるなか、私たちの心を射止めたのは、だしマリネでした。

「冷たいだしのマリネ液をつくって、トマトと茗荷、新生姜を漬け込みます。3時間ほどおいておくと味が染み込んで、さっぱりおいしくいただけますよ」
 
すぐに試したくて、うずうずしているあなた。作り方はこちらですよ。

 ミニトマトとみょうがと新生姜のだしマリネ

材料/つくり方

ミニトマト(お好みの種類を混ぜて)

300g

みょうが

3本

新生姜

1片(親指大)

400ml

小さじ1

大さじ1

梅干し

1個

① 鍋に茅乃舎だし、水を入れ火にかけ、沸騰後中火で2〜3分煮出す。
② だしパックを取り出し、塩を加えよく混ぜ合わせ、冷ます。
③ 梅干しは種を取り出し細かく叩き、新生姜、みょうがは千切りにする。
④ ミニトマトは皮に少し切り込みを入れ、沸騰した湯の中に潜らせ、皮がむけてきたら氷水にとり、皮をむく。
⑤ バットに②と酢を合わせ、③④を加える。3時間ほど冷蔵庫に置き、冷やしながら味を染みさせる。

大切にしたい、そして「意外とくせになるかもしれない」工程は、ミニトマトの湯むき。

「ミニトマトのほうが意外と皮が厚めなので、あとでむきやすくするためにも、最初にほんの少し切り目を入れるのがコツ」

そうして熱湯にくぐらせたあと、氷水に浸して急冷させると「おもしろいほどにぺろっとむけます。手でむいても、包丁を使ってもOKです」

そうして湯むきされ、ぴかぴかとろとろになったトマトたちの、愛らしいことよ!

「茅乃舎だしに負けないよう、凝縮感のある味のトマトを使ってくださいね」

これだけでも、十分おいしい。だけど、さらなる活用方法として、冷製パスタをご提案くださいました。

食べたい気持ちワクワク
だしマリネの冷製パスタ

材料/つくり方

だしマリネ(ミニトマト、みょうが、新生姜)

2/3量

だしマリネの汁

大さじ6

パスタ(1.4mm)

140g

オリーブ油

大さじ3

バジルの葉

4〜5枚

少々

胡椒

少々

① 鍋に湯を沸かし、湯量の2%の塩(分量外)を入れ、沸騰したらパスタを入れ、表記時間より1分長めに茹でる。(冷水でしめると少し固くなるため)
② 茹で上がったらざるにあげ、氷水でしめ、押さえるようにしてよく水けを切り、ボウルに入れる。
③ オリーブ油を大さじ1を加えさっとあえ、良く冷えただしマリネのミニトマト、みょうが、新生姜を加え、だしマリネの汁、残りのオリーブ油を加えて手早くあえる。
④ バジルの葉をちぎって加え、塩、胡椒を加えて味を調える。

ポイントは、パスタを茹でる時の塩を少し強めにし、パスタ自体に味をつけ、最後の塩胡椒は調える程度にすること。

きゅうりは、中華風の和えものに


そして、きゅうりの活用法。広沢さんが「これと、枝豆と、ビールさえあればいい」と言い放つのは、きゅうりの中華風和えもの。ここでいい仕事をしてくれる薬味が、ニラです。

「昔、よく母親がニラときゅうりを軽く塩もみして、アミの塩辛やとうがらしをあえた自家製キムチを作ってくれていたことがあって。そのオマージュ的な一品です」

作り方は、かんたん。歯ごたえを残すためにやや厚めにスライスしたきゅうりと、3cmほどに切ったニラを塩もみして水けを絞り、ごま油大さじ1と豆板醤少々(なければラー油でも)、そして袋を破った鶏だしを合わせたタレで和えれば、できあがり。

「冷奴に乗せると、これだけでおつまみの一品になります。あと、つぶしたじゃがいもに合わせてポテトサラダにしてもいいですし、中華麺に混ぜてもおいしい」

夏野菜と薬味。まさにこの季節にとって、栄養も、おいしさも、気分も!すべてが理にかなった組み合わせ。活用しない手は、ありませんね。

おかげさまで大評判!今回で3回目となるインスタライブでは「だしマリネの冷製パスタ」の作り方を、生配信いたします。細かい手順や切り方などの動きを確かめていただけるだけでなく、質問があったらすぐに、その場で答えていただけますよ。

ぜひ。

広沢京子さんに教わる夏のトマト料理|8.21(土)開催

開催日時
2021年8月21日(土) 16:30〜
茅乃舎公式インスタグラム(@kayanoya.official)にて


広沢京子さん
雑誌、書籍、広告におけるレシピ制作・スタイリング、飲食店のプロデュース、生産者と消費者を繋ぐ料理会の企画など、幅広く活躍中。現在は、自然あふれる福岡県糸島市に在住。

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