季節の自家製、ほうれん草でつくるカレーの素。
今の時代、農家さんやさまざまな流通のくふうによって、年じゅう市場に出回る野菜はたくさんあります。
「でも、どのお野菜も、本来の旬はあるのよねぇ」
と、料理家のminokamoさん。
「旬のものは、おひさまと大地からの恵みを最高に受けているから、生命力があって栄養価も高い。もちろん、安くなるからお財布にもやさしい。ま、それが一番かも」と、舌をぺろり。
本来の旬が冬であるほうれん草が、まさにそう。もともと野菜の中で鉄分が最も多く、鉄分の吸収を助けるビタミンCも豊富ですが「寒いところでも育ってるから、力強い味で、色が濃く、葉も柔らかくて、いきいきしてるの」
ただ使い道となると思い浮かぶのは、おひたしとか?
「いや、今日はあえてサグカレーにしちゃおうかしら」と、minokamoさん。
サグとは、インドで“菜の花”を指す緑色のカレー。ですが、ほうれん草でも代用可能。ペーストにして「カレーの素」にすればストックでき、いろんな料理にも応用できるようです。
では、レシピを教えていただきましょう。
サグカレーの素のつくり方
材料は、とてもシンプル。ほうれん草と玉ねぎ、カレー粉、野菜だし、醤油と水があればOKです。
「だしのおかげでにんにく、生姜を入れなくても美味しくできるし、お肉を入れなくても旨味が出ちゃうの。ほんと、野菜だし、ありがたいわ〜」
まずは、ほうれん草の根っこに切り目を入れます。太い時は、十字に切り目を入れるのがポイント。
水を張ったボウルに数分根を浸し、土を落としてから洗います。
お次は、玉ねぎ。皮をむいて8等分にカットした玉ねぎをフードプロセッサーに投入、みじん切りよりも細かめ、少し質感が残るくらいまで刻みます。
植物油をひき、フライパンで炒めること10分ほど。「材料がシンプルな分、ここはがんばりどころ。ただずっと忙しく混ぜ続けていなくても大丈夫、焦げ付かない程度に、時々混ぜる感じで良いですよ」
そして、このくらいの飴色になったら火を止めます。
「わからない時は、ちょっと味見してみて。玉ねぎの辛味がなくなって、甘味をほんのり感じたらOK」
そして、洗っておいたほうれん草の出番。半分にカットし、下の根っこの部分から茹で、沸騰したところで上の葉っぱの部分を加えます。
さらに沸騰したらザルに上げ、流水で冷ましたあと、4cm幅にカット。ほうれん草と水大さじ4を入れ、フードプロセッサーにかけます。少し繊維が残り全体がなめらかになるくらいが目安です。
「そうそう、フードプロセッサーは洗わなくてもいいので。玉ねぎがちょっとついてたって大丈夫」
「フードプロセッサーって、何度も洗うの手間なんだよね」と心でつぶやいたところに、ありがたきお言葉。「あと油を入れてないので、洗いやすいの」と、さすがminokamoさん、気がつくところが違います。
さらにありがたいことに「フードプロセッサー持ってないわ、なんて方は包丁でみじん切りにしても。ちょっと質感は変わるけれど、それはそれでよし」
ハンドブレンダーなら、口あたりのよいペースト状に仕上がります。量が少ないので、材料を中央に寄せながら回すのがコツ。少々繊維が残っていても大丈夫ですよ。
あとは一気に仕上げです。玉ねぎを炒めておいたフライパンに醤油を入れてから、中火にかけます。混ぜ炒め、カレー粉、そして袋を破った野菜だしを入れたあと、ほうれん草も投入。
全体に火が通ったら
熱いうちに容器に入れて、完成です!
サグカレーの素のつくり方 サグカレーの素のつくり方
[材料]
[つくり方]
- ほうれん草は、根に切り目を入れ(根が太い時は、十字に切り目を入れる)水を張ったボウルに数分根を入れたら洗い、土を落とす。
- 玉ねぎは皮を剥き8等分に切ったら、フードプロセッサーにかけ、細かくする(みじん切りよりさらに細かく)。
- フライパンに油と②の玉ねぎを入れ、強火で水分を飛ばしながら4分炒める。色が変わったら弱火にし、10分を目安に飴色になるまで炒める。
- ①のほうれん草を半分に切り、沸騰したお湯(分量外)に根っこの部分を入れ、再度沸騰したら葉っぱを入れる。さらに沸騰したらザルにあげて流水で粗熱を取り、約4cmの長さに切って水気を切る。
- フードプロセッサーにほうれん草と水を入れ、少し繊維が残り全体がなめらかになるまで細かくする。
- ③に醤油を入れてから中火にし、しっかり混ぜ炒め、カレー粉、袋を破った野菜だしを加えて混ぜる。ほうれん草を加えて混ぜ、全体に火が通ったら熱いうちに容器に入れ、粗熱がとれてから冷蔵庫に入れて保存する。
サグカレーの素から、展開レシピぞくぞく。
「出来上がりの全量は350gくらい。これを3日で消費できれば大丈夫です」
と、目安を教えてくれたminokamoさん。密閉容器に入れ冷蔵で保存してくださいね。
では、使い切るためのさまざまなレシピをご提案しましょう。
まずはもちろん、カレーですね。
ほんのり辛み、じわじわうまみ。サグキーマカレー
サグキーマカレーの作り方 サグキーマカレーの作り方
[材料](1人分)
鶏ひき肉
50g
ザクカレーの素
50g
水
大さじ2
塩
少々
[つくり方]
- フライパンに鶏ひき肉を入れ炒め、サグカレーの素、水、塩を入れたら出来上がり。
そして夜は、パスタとからめてジェノベーゼ風もあり。「ほんのり、パスタにカレーの色がつくのもいいですね」
ワインとともに。サグパスタ
サグパスタの作り方 サグパスタの作り方
[材料](1人分)
A
パスタ
80g
サグカレーの素
80g
茹で汁
大さじ2
粗挽き胡椒
少々
[つくり方]
- 鍋に水と塩(分量外)を入れ沸騰したら、パスタを入れ表示時間通りに茹でる。
- 全ての材料をフライパンに入れ混ぜ、仕上げに胡椒をかけたら出来上がり。
「フライパンを使いたくなければ、ペーストをレンジでチンして、茹でたてパスタに絡めても」
あくる朝は、食パンにサグカレー&マヨの鉄板コンビ。「これなら朝から野菜もとれちゃいますよね。もちろん炊き立てごはんにのせて、なんてのも良し」
カレーとマヨネーズの鉄板コンビ。サグマヨトースト
サグマヨトーストの作り方 サグマヨトーストの作り方
[材料]
サグカレーの素
20g
マヨネーズ
適量
[つくり方]
- パンにサグカレーの素をぬり、マヨネーズをかけてトーストしたら出来上がり
そして、実はminokamoさんが「これ、合う!」と思わずテンションが上がったのが、サグカレーとバターとの組み合わせでした。
バターが風味を引き立てる。サグじゃがバター
サグじゃがバターの作り方 サグじゃがバターの作り方
[材料]
蒸したてじゃが芋
2個
サグカレーの素
適量
バター
適量
「ペーストが冷たい時は、少しレンジでチンしてもおいしいですよ」
こんなふうに、あれこれとアレンジしていたら、あっという間にぺろり。
「だったらいっそ、一気に2把分つくっちゃってもいいかもしれないねー」とminokamoさん。最後、ほうれん草との「元気ツーショット」にエネルギーをいただきました。
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https://www.kubara.jp/kayanoya/all_dashi/yasaidashi/
冬の自家製をたのしむ。大根をだし醤油漬けに。
掲載している商品情報は記事公開時点のものです。
最新の情報は久原本家通販サイトにてご確認ください。


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またまたminokamoさんが、素敵な自家製レシピをご考案くださいました。とってもやさしい味わいのカレーの素に仕上がりますよ。
袈裟丸