心寄せれば、おいしくなる「揉む・和える」。

「気持ちよく料理をするって、何だろう」

いつものように、あれこれみんなで話し合っていたときのこと。「肉は、揉んで下味をつけるのが大事」という流れから、広沢さんがピンと来たようにいいました。

「ならば、いっそテーマを『揉む』にするのは? お肉の下味もそうだし、お漬物やマリネをするときにも『揉む』工程はあるけれど、その加減って、なかなかレシピに書けないことだから」

たしかに、ふだんあまり意識することはないけれど、揉み方ひとつとっても、その目的によって、おいしさや仕上がりが変わるのだと言います。

あらためて、学んでみたいと思いました。

コツ①骨付き肉は、マッサージするように揉む。

まずは、骨付きお肉。今回は鶏肉のみぞれ煮をつくります。

味がやさしい分「揉んでしっかり下味をつけておくと、中まで染み込んでおいしくなります」

とは言え、力まかせに揉めばいい、というわけでもないようですよ。


「まずはバットに並べ、骨のきわに包丁を当てて、切り込みを入れます」そうして“味の通り道”をつくってから、袋を破った茅乃舎だしと、酒をまぶして。

「ここでは指の腹を使って、全体的にやさしく揉んであげて。そう、マッサージするみたいなイメージで」

一番やってはいけないのは、強くしすぎて肉の繊維をつぶしてしまうこと。「これも、人にマッサージするときと同じかもしれませんね」

また手を汚したくないなら、まな板で切り込みを入れてから、ポリ袋を使って揉んでもよいでしょう。その後、しばらく漬け置きしておくのにも便利です。

ほわっと湧き出るうまみ
鶏肉のみぞれ煮

鶏肉のみぞれ煮
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鶏肉のみぞれ煮

[材料](2人分)

骨付き鶏肉(手羽元)

6本

大根

200g

大さじ1

醤油

大さじ2

みりん

大さじ1

米油

大さじ1

[つくり方]

  1. 手羽元は骨の脇に数カ所切り込みを入れる。袋を破った茅乃舎だし、酒をまぶし、マッサージするようにやさしく揉み、15分ほど置く。
  2. 鍋に油を入れ中火にかけ、①の手羽元を並べ入れ、表面を焼く。
  3. 焼き色がついたら、おろした大根を汁ごと加え、醤油、みりんを加える。沸騰したら弱火にしてオーブン用シートをぴったり覆い、落とし蓋にして約15分煮る。

コツ②薄切り肉は、手でさっと和える。

そしてスライス肉の場合

力を入れず、つまんでパラッと「揉む」、というより「和える」感覚。「箸でやってもいいのですが、私は手を使うほうが、気持ちよくなじむ感じがします」

甘辛味が沁み渡る
豚肉とキャベツの味噌炒め

豚肉とキャベツの味噌炒め
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豚肉とキャベツの味噌炒め

[材料](2人分)

豚バラ肉(焼肉用など少し厚めのスライス肉)

120g

A

小さじ1/4

胡椒

少々

大さじ1

おろしにんにく

小さじ1/2

キャベツ

1/8個(180g)

長ねぎ

1本

B

味噌

小さじ2

豆板醤

小さじ1/2

小さじ1

砂糖

小さじ2

醤油

小さじ1

ごま油

大さじ1

[つくり方]

  1. キャベツは一口大よりやや大きめくらいに切り、長ねぎは斜め薄切りにする。
  2. 豚肉は3cm幅に切り、Aを加え軽く揉む。
  3. フライパンにごま油を熱し、②を並べ入れ、両面焼く。
  4. ①を加え中火で炒め、少ししんなりしたら(シャシャキ感も残るくらい)Bをよく混ぜて加え、手早く混ぜながら炒める。

コツ③野菜サラダはまとわせるように和える

次は野菜のサラダ。これも加減によって、仕上がり変わります。

「サラダにはドレッシングを“かける”と思っている人も多いかもしれないけど、私は“和えたい”派。野菜に味をまとわせ、染み込ませたいから。ただシャキシャキ感は残したいので、あくまでもさっと、がコツ」

では、白菜のサラダをつくりながらお伝えしましょう。

まずボウルに柔らかい葉っぱの部分だけを90gほどよりわけて、塩少々をパラッと。

そして、和えます。「つままず、揉まず、ボウルのふちから両手を入れてパサッ、パサッと5〜6回くらいでOK」

あまり長くやりすぎると、水っぽくなって漬物になります(笑)」
さらに柚子の絞り汁を小さじ2を加え、さっと合わせて器に盛ります。


パルメザンチーズ15gほどを全体に削り、黒胡椒を少々。

家計にやさしい庶民派の白菜が、何とも洒落たおいしさに変身です。

コツ④野菜を塩揉みをして、水気を絞る

同じ野菜サラダでも、コールスローをつくる場合。

キャベツ(今回は紫キャベツですが、普通のキャベツでもOK)150gに対し、1.5gの塩を使います。「塩の分量は、1%を目安にと覚えておいて」そして、5分ほど置いておきます。

ちなみにこの「塩揉み」の工程は、ポリ袋を使ってもよいとか。

「何の道具を使うかにこだわるよりも、どうしたいのかを考えて。この場合はギュッ、ギュッと強く揉みたいので、もちろんありだと思いますよ」

5分ほど置いている間、マリネ液をつくります。

まずはレモン汁。「量は小さじ2を目安に。ちょっと強めのほうが、私はさっぱりして好きです」

ちなみに「フォークを刺して、ねじるようにすると、うまく絞れますよ」と教えてくれました。こういう、小さなコツがうれしいですよね。

さらに、昆布だしを入れるのもおもしろいポイント。

「ちょっと食感がねっとりするのがいいなと思って、今回はそうしました」

さらにオリーブ油大さじ1を加え、混ぜ合わせておきます。

ここでキャベツを取り出し、しっかり水気を絞ります。

そして、マリネ液を混ぜ合わせたら完成です。

きれい、さっぱり、やさしい。これぞ、広沢さんの味でした。

揉むことも、和えることも。たいせつなのは「人の手」であることに、気付かされた今回。

「今は手を使わないでできる方法や道具もあるけれど、私はやっぱり、人の手で料理をつくるって大事な気がするんですよね。ちょっとした力の加減や、なじんでいるかどうかを感じることが、食べたときの“おいしい”につながるんじゃないかって」

あなたは、どう思いますか?

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