教えて!みんなの #令和のお雑煮

2024.2.16

それぞれの地域や家庭で、進化を続けているお雑煮

日本各地の食文化と結びつきながら、500年の時を重ねてきたお雑煮。

茅乃舎はその魅力を掘り下げる特設サイト「お雑煮という奇跡」をつくってしまうほど、お雑煮がかなでる食文化に惹かれています。

ご存知のように、お雑煮は地域でその特色が大きく変わります。関東は角餅にすまし汁、京都は丸餅に白味噌仕立て、九州は丸餅にすまし汁が王道。ただ実際には、それぞれの家庭で多種多様に変化、 #令和のお雑煮 なのかもしれません。

全国から集まったお雑煮は食文化の宝庫でした

そこで、2023年の年末に「あなたのお家のお雑煮は、どんなお雑煮?」と投げかけたところ、たくさんの #令和のお雑煮 の写真をインスタグラムに投稿していただけました。ありがとうございます。

故郷の味を受け継いだり、家族のリクエストで新しい味が生まれたり。自由に広がる #令和のお雑煮。お餅のカタチも、だしのとり方も、具も、想像以上にバラエティに富んでいます。折々の会の編集部では、それぞれの地域、それぞれのご家庭の多様な食文化にすっかり心を奪われてしまいました。

では編集部からのコメントとともに、みなさんの #令和のお雑煮 をご紹介します。

ほうれん草と白菜の葉野菜入り

@iroiro_0616 さんのお雑煮

編集部

醤油で味付けしたシンプルなだしに、ほうれん草、白菜、油揚げ、鶏肉を入れるのがお母様から引き継いだお雑煮。そして最後に鰹節をぱらりと入れ、かわいい梅型のお麩(ふ)をひとつ。お餅は焼き餅です。福岡育ちの私にとって、お雑煮には入れない具ばかり(鶏肉はのぞく)なので新鮮でした。追加の鰹節でさらにだしが香り立ちそうですね。

 

豆腐を煮込んで白味噌仕立てに

@midori47606 さんのお雑煮

編集部

関西らしい白味噌仕立てのお雑煮。餅も焦げ目なく白いままに焼かれていて、赤いお椀に映えています。具は、ご自身の菜園で育てた海老芋、大根、人参、そして木綿豆腐。豆腐の入ったお雑煮の由来を調べてみたところ、「白壁の蔵が立つように」と縁起をかついで入れるとか。初めてふれた食文化です。

 

いくらも伊達巻も手作り

@taki_kei さんのお雑煮

編集部

いくらと伊達巻がとても華やかですね。私が暮らす福岡ではほとんど使われない具なので、目が釘づけになりました。具はほかに大根、人参、鶏肉、蒲鉾、三つ葉で餅は焼き餅。だしをしっかりとり、味付けは塩のみ。いくらも伊達巻もご自身でつくられたそう。お母様から受け継いだ味とのこと。いくら入りですから南部雑煮で知られる東北地方がルーツでしょうか。

 

スルメイカのだしが香ります

@sayahoririさんのお雑煮

編集部

続きましても海鮮系の具に惹かれるお雑煮。スルメイカが入っているそうです。鶏肉、蒲鉾、人参、大根となかなか具だくさん。青菜は水菜だそうで、イカの風味とよく合いそうですよね。だしは減塩茅乃舎だしをお使いいただいたとのことでした。

 

香川県のお雑煮をわが家流に

@kayanori_227さんのお雑煮

編集部

白味噌仕立てでポタージュのようにとろりとしたお雑煮です。大根とお餅をだしで煮込んで、彩りの野菜を添えて完成。ご主人のルーツである香川県のお雑煮が基となっていて、お義母様に作り方を教えてもらったそう。本来はあん餅を入れて青のりをふるのが香川の定番だそうですが、今回は普通の餅でつくられています。

 

菜の花だけは欠かせない

@miel0811さんのお雑煮

編集部

お母様から受け継いだお雑煮。何があっても「菜の花は入れなくちゃ」という想いが投稿から伝わってきました。菜の花とタケノコでひと足早く春を感じる一杯になりそうですね。いつもはさらに鞠麩(まりふ)やナルトをいれて華やかに盛り付けるとのこと。だしは茅乃舎だしを使ってくださいました。

 

実家と義実家の味を足して

@miomio026tmotmoさんのお雑煮

編集部

お餅を主役にしたシンプルで美しいお雑煮です。具は人参、大根、蒲鉾、三つ葉だけ。その分、だしにはかなりこだわっていらっしゃって、実家と義実家のだしをあわせたハイブリット系。昆布・スルメ・鰹の基本だしに、鶏肉・白ネギ・しいたけを追加して煮込むのだとか。お鍋に残した具とだしでつくる雑炊もご家族に好評だそうです。

 

串刺しの具で入れ忘れなし

@junk07sさんのお雑煮

編集部

ブリ、鶏肉、かつお菜など具沢山の博多雑煮。「私の椀にあの具が入っとらんやった(博多弁:入ってなかった、の意)」となるのを防ぐため具を串刺しにして準備するそう。素敵なアイデアだなと思って調べてみたところ、なんと昔の博多商人も具材を串に刺していたようでした。忙しい博多商人が手早く客人に振る舞うために生まれた知恵ですが、見た目も面白く入れ忘れも起こらないので、現代にも使えますね。博多雑煮のだしは焼きあご・昆布・椎茸の合わせだし。手間もかかるのでたっぷりつくって、とことんお雑煮を楽しまれているそうです。

今回ご紹介した8通りのお雑煮。それぞれのこだわり、作り方や具材の違いも興味深くて、もっと詳しく知りたいと思うところもたくさん。地域性だけでなく、家族の個性が映し出される正月料理。それがお雑煮なのかなと感じられました。

そのほかに投稿していただいたお雑煮の画像は下記でお楽しみください。みなさんありがとうございました。

特設サイト「お雑煮という奇跡」

500年以上前から地域のだしや食文化と結びつき、多種多様に変化してきたお雑煮。和食の「奇跡」とも言えるそのすばらしさをマップやイラストでご紹介いたします。
https://www.kayanoya.com/ozouni/

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