ふんわり、だしつみれ。

2023.2.14

季節のレシピ

分かってはいるんです。お魚は体にいいってこと。

なのになぜか、お店でお魚に手を伸ばしたときに、ちょっとためらってしまう。

うまく料理できるだろうか。家族は気に入るかしら。ちょっとした不安と億劫さで、やっぱりお肉にしよう…そんな日も。

その気持ちがわかるからこそ、胸をはっておすすめしたいのが、お魚の「自家製だしつみれ」。ふわふわでびっくりするほどおいしくて、鍋にスープに味噌汁にも合います。

お魚はさばくのはちょっと…とご不安の方。大丈夫、さばく必要はありません。切り身から作れる簡単な方法があります。

心が軽くなったところで、つみれづくりへと旅立ちましょう!

お魚を、つみれにしてみましょう。


「だしつみれ」の案内人は、料理研究家の佐藤彰子さんです。福岡県の糸島在住で、おじいさまが漁師だったという生粋のお魚好き。

「なんとかお魚料理を手軽に調理してもらえないかなと思って、考えついたのがこのつみれなんです」

味付けはだしのみ。つなぎも入れないので、お魚のうまみがストレートに味わえます。鍋はもちろんのこと、スープやコロッケの種にもなるし、冷凍保存もできるすぐれものです。

それでは旅の始まりは、基本のつくり方から。

切り身で作れますが、もちろんご自分で捌いても。今日は新鮮な地元博多の鯵を使います。

自家製だしつみれは、こんなに簡単。


さまざまなアレンジができますが、まずは茅乃舎だしのみで。

[材料](12〜18個分(4人分))

鯵(三枚おろし)

4枚(350g)

[つくり方]

  1. 鯵は皮と骨を取り除き、包丁で細かくたたく。骨は頭に向かって抜くときれいに抜けます。
  2. ボウルに①と茅乃舎だしを入れてよく混ぜる
  3. 食べやすい大きさに丸める。1個がだいたい25g前後だとちょうどよいです。

※使うお魚は、鯵以外に鰯(イワシ)や鯖(サバ)などの青魚でも良いです。

ご覧の通り、レシピはとってもシンプル。それではもう少し詳しく、作り方のコツを見ていきましょう。

包丁でたたいて、なめらかに。

最初に、鯵の切り身は皮を手ではぎ、中骨を取ります。フードプロセッサーを使うなら、皮や骨ごと細かくしてもかまいません(ただし、鯛のように骨が硬い魚は残ることがあるので骨は取りましょう)。

下ごしらえをした切り身を、まず、5mmほどの幅に切ります。


包丁を使ってさらに細かく叩きます。包丁の先端を抑え、半円を描くように回しながら切っていくと、身が飛び散りにくいです。少々形が残っても良いですが、滑らかな方が丸めやすいです。


茅乃舎だしを加えて、まんべんなく混ぜていきます。


あとは程よいサイズ(25g程度)に丸めるだけ。これで基本のつみれはできあがりです。

「あら、こんなに簡単にできるのね」。そう思った方のために、ちょっとしたアレンジもご紹介します。

豆腐でふわふわに、タコやイカでコリっと


豆腐入りはヘルシーで、ふわふわに仕上がります。特にお鍋に入れるなら豆腐入りが間違いありません。

豆腐入りふんわりつくね
詳しいレシピはこちらを押す
豆腐入りふんわりつくね
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[材料]

基本のだしつみれ

180g(丸める前の状態)

木綿豆腐

1/4丁(約100g)
※山芋・じゃが芋のすりおろしでも○

A

片栗粉

大さじ1/2

醤油

小さじ1/2

B

青しそ(刻み)

2枚

白ごま

大さじ1

[つくり方]

  1. 木綿豆腐は水分をペーパータオル等でよく切っておく。
  2. ボウルに基本のだしつみれ・①・Aを入れてよく混ぜ、Bを加えてさらに混ぜ、食べやすい大きさに成形し料理に使う。

イカ入りコリコリつくね
詳しいレシピはこちらを押す
イカ入りコリコリつくね
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[材料]

基本のだしつみれ

180g

いか・海老・たこなど(シーフードミックスでも○)

80g

A

片栗粉

大さじ1/2

醤油

小さじ1/2

B

生姜(みじん切り)

大さじ1

[つくり方]

  1. いか・海老・たこなどの海鮮は細かく刻む。
  2. ボウルに基本のだしつみれ、①・A・Bを入れてよく混ぜ、食べやすい大きさに成形し料理に使う。

冷凍しておけば、晩ごはんの強い味方にも

このだしつみれ、冷凍で保存しておくことができます。忙しい日の夜でも、さっと解凍してだし汁に入れるだけで、しっかりタンパク質のとれるつみれ汁が簡単にできてしまうという、ありがたい存在です。

チャック付きの袋などに入れて、最後に棒などで折り目を入れてから冷凍します。折り目があれば、解凍時にぽきっと使いたい分だけ折って使えます。

また薄く広げて保存することで、流水ですぐ解凍することができます。45〜50°のぬるま湯でOK。そのあと丸く成型しても良いですし、スプーンですくっても。冷凍する際は具材を入れていない状態で冷凍してくださいね。
※冷凍期間が長くなると味が落ちるので、出来るだけ早めに、2週間以内を目安に食べ切りましょう。冷凍する際は具材を入れてない状態で冷凍してくださいね。

つみれだからこそ、お料理の幅が広がる


つなぎもなく、魚の身がぎゅっと詰まっているので、味わいや食べ応えはお肉のようにうまみを感じるほど。お野菜もたっぷり入れれば、バランスの良いお鍋になります。

だしつみれのうまみ鍋

[材料](2人分)

基本のだしつみれ

180g

白菜

2本

春菊

1/4袋

生椎茸

4個

人参

1/4本

長ねぎ

1/2本

A. だし

800ml

B. 味付け

醤油

大さじ1

みりん

大さじ2

[つくり方]

  1. 鍋にAを入れて火にかけ、Bで味付けする。
  2. ①に食べやすい大きさに切った野菜を火が通りにくい順に入れ、煮立った中につみれを丸めて入れる。火がとおったら、お好みでぽん酢などをかけていただく。

そしてもう一つお伝えしたいのが、つみれのタネで作るコロッケです。九州ではよく食べるので、ぜひ試してみてください。


食卓で人気の揚げ物も、魚でヘルシーに。味がしっかりついているので、家にあるお野菜を混ぜて簡単にメインのおかずとして作れます。これならお子様も喜びそうですし、大人のお酒のつまみにもなりそうですね。

ギョギョッとコロッケ

[材料](4個分)

基本のだしつみれ

180g

玉ねぎ

1/4個(50g)

人参

20g

ごぼう

20g

ピザ用チーズ

10g

パン粉・揚げ油

各適量

[つくり方]

  1. 玉ねぎ・人参・ごぼうはそれぞれみじん切りにする。
  2. ボウルに基本のだしつみれと①・ピザ用チーズを入れてよく混ぜ、4等分にして小判型(だえん型)に成形する。
  3. バットにパン粉をひろげ、②のまわりにつけ、170℃の揚げ油で色よく揚げる。⇒丸めた後に水で表面をぬらすとパン粉がつきやすい。

さて、つみれの旅もこれで終わりです。
最後に案内人の彰子さんから、ひとこと。

「日本は海の国ですから、お魚をもっと食べてもらいたい。このつみれなら、形がきれいじゃなくても、くずれても全部スープに入れちゃえばおいしくなります。本当に気軽に試してみてほしいです」

みなさんも、一緒につみれを楽しんでみませんか。
もしオリジナルの具材の組み合わせなどもできたら、教えてくださいね。


料理研究家 管理栄養士
佐藤 彰子(さとう しょうこ)さん

福岡県糸島市出身
祖父が糸島市姫島で漁師・海士をしていたこともあり、幼少期より魚が身近にある環境で育ち、現在も糸島市に在住。魚のさばき方や魚料理を中心とした料理教室「IZUMI」を主宰し、福岡市・糸島市を中心に活動中。

茅乃舎だしのご購入はこちら
https://www.kubara.jp/kayanoya/dashi/

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