九州特産の「へべす」と「かぼす」。青柑橘の生産地へ。

からん、ころんと氷を鳴らして。しゅわしゅわっと気泡が踊る。ごくり、ひと口。

すがすがしい果実の甘みが、喉を走っていく。柑橘の爽快感。まだまだ続く暑さも悪くないかも。そう思う瞬間です。

この度茅乃舎から、九州の青柑橘「へべす」「かぼす」を使った濃縮ドリンク『季しずく(ときしずく)』が新しく登場します。絶妙に違うそれぞれのおいしさを楽しんでいただきたくて、飲みくらべの2種をセットにしました。

これから実る果実から、果汁を搾ります。

「季告げ」シリーズは、“つくりたてのおいしさを”。そんな想いを込めています。

その年に収穫した食材を、生産者さんからいただき、わたしたち茅乃舎がすぐに商品にします。

自然相手のものを扱うわけですから、本当のところ、収穫時期はいつもドキドキ。その年の生育具合を生産者さんとあれこれ話しながら、商品にするタイミングを見計らっています。

「季告げ」商品企画担当・寺原(右)

手間はかかり、気が気ではないのですが、本当のおいしさを届けたい。そう思いながら、日々奮闘中です。

今回は、へべすの生産者・宮崎県日向の「成合へべす園」さん、かぼすの生産者・大分県別府の「かぼす本家」さんを訪ねました。

まるで自生。山で生きる、無農薬“へべす”。

宮崎県日向「成合へべす園」成合利浩(なりあいとしひろ)さん

甘酸っぱい宮崎県原産の青柑橘「へべす」。
その昔、日向市の農家「平兵衛さん」がこの果実を偶然に発見したことから、「平兵衛酢(へべす)」と名付けられたといいます。

成合さんの畑は、山の中。鳥のさえずりが絶えず、響き渡ります。「ほら、木の苔がいいでしょ? ジブリみたいで。うちは、農薬を使っていないからこんな木ができる。肥やしをあげて草刈りはするけど、あとは、な〜んもせん!でもちゃんと実が成るんですよ」。

父からこの畑を引き継いだ時、成合さんは自然のまま育てる方法へ栽培の方向転換。「僕が人にすすめる時に、農薬を使っているのが嫌だった。ただそれだけ。収穫量は減るけれど、残って実をつけるのは、本当にいい子ばかり。傷があっても、これが“へべす”です!って言って回ったよ」。

「成合さんは、な〜んもしちょらんとに、なんでいい“へべす”ができっとけ?」


「僕は、過保護にするのも、薬づけも嫌」そう言い放つ成合さんのへべすは、自力を持ち合わせています。「人間と一緒。露地でほったらかしで育てるから、木そのものに力があるのか、ここの木は病気もしない。見た目もごつっと野生的で、荒々しくて。“成合さんは、な〜んもしちょらんとに、なんでいい“へべす”ができっとけ?(なんにもしていないのに、どうしていいへべすができるの?)”って、不思議がられるくらいよ」とお茶目に笑う。

そんな成合さん、へべす栽培を始めた頃は、たいへん苦労をされたそうです。昼は農作業をし、夜に別の仕事をして生計を立てること10年。それでも、成合さんは、1年目からなる実を10年間は取らず、ずっと待ち続けたそう。すべては“いい果実といい木を育てる”ため。そんな苦労も、成合さんは陽気に笑い飛ばします。父が残したものだから、へべすで頑張りたかった、と。

弾けるほどの果汁が、収穫の合図。

訪れたのは、6月末。なり始めの実を発見しました。

山手にある成合さんのへべすは、低地よりも少し遅く、8月お盆明け頃から少しずつ収穫が始まります。へべすは、実がなり100日で収穫できるのですが、成合さんはさらに10日待つのだそう。「実がやわらかくなり、刃を入れて汁が弾けるほどになったら採り頃。しっかり手入れされたものがお坊ちゃんの味なら、無農薬で自生に近いここは野生的。この味をつくりたかった」。成合さんのへべすは今、たくさんの陽を受けながら、伸び伸びと育っています。

大分・別府から、“湯けむり かぼす”

大分県別府「かぼす本家」星野賢一さんに、かぼすのソーダ割をご試飲いただきました。「爽やかで、暑い日に飲みたくなる味ですね!」

もうひとつの青柑橘は「かぼす」。温泉地として知られる別府の市街地から車を20分ほど走らせた山あいに「かぼす本家」の畑はあり、代表の星野さんにご案内いただきました。

かぼす飲料やかぼす調味料を手がけていたところ、高齢の農家さんから畑を継いでほしいと声をかけられたことから、農産から手がけることに。山のてっぺん近く。斜面に沿って、かぼすの木が並んでいます。


日々、畑でかぼすのお世話をしている志手哲夫さんにも、お話を聞きました。「ここは肥料をやっても、急斜面だから、雨が降ると流れやすい。いろんな環境要因がある中、どうしたらいいか試しながら育ててきました。そんな時、表年と裏年があるかぼすが、一度2年続けて大豊作の年があってね。それは本当に嬉しくて」。その喜びをもう一度味わいたい。そのために、日々研究中なのだとか。

「人のために、貢献できることがまだあるかな」


「ここは私のような年配者が収穫を行っていてね。この急斜面での作業は、本当に重労働。それでも、みんながここに来るのは、かぼすに愛情があるからだろうね。私も、人のために貢献できるようにと思って、やってるんです」。育てたかぼすで焼酎を飲みながら自画自賛!と志手さん。かぼすは、へべすより一足先に、実をつけていきます。

成合へべす園さんのへべすと、かぼす本家さんのかぼす。その果汁を贅沢に使い蜂蜜と酢を合わせた、濃縮ドリンクをお届けします。

“へべす”と“かぼす”は、ただいま成長中。商品の発売はまもなくです。

8月10日(火)より、予約が始まります。どうぞ、お楽しみにお待ちください。
https://www.kubara.jp/tokitsuge/

※季告げは、久原本家ポイントサービス「折々の会」会員様限定の商品です。

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