“山茹で”のおいしさに驚いた!春に向け、筍が成長中。

春は、やっぱり筍です!春を告げる「山茹で筍御膳」の産地に行って来ました。


春の訪れと同じように、毎年、皆様に心待ちにしていただいている「季告げ(ときつげ)」の春の企画「山茹で筍御膳」。

雪が散らつく1月の終わり、これから春に向けてすくすくと育ち始める筍山を訪れました。例年であれば、最初の筍が顔を覗かせる頃。さて、筍に出会えるでしょうか?

季告げ「山茹で筍御膳」

訪れたのは、福岡県八女。八女は、筍の生産量日本一の福岡県の中でも有数の産地として知られている地域で、町中でもたくさんの竹林を見ることができます。さぁ、いざ筍山へ!車が飛び跳ねるような急勾配のでこぼこ山道をぐんぐん登って、山の頂を目指しました。筍の生産者・主計高広(かずえたかひろ)さんにお話を伺います。

季告げ商品開発担当の寺原(左)、主計物産社長・主計高広さん(右)

寺原

とても広大な山ですね。随分と高いところへ登ってきました。

主計

ここまで登ってきていただいたのは、筍は太陽が射す山手の方から、順に育つからなんです。通常この時期は、筍の出始めなのですが、今年は雨が少なく気温が低かったので、収穫が遅いですね。

竹の葉のさらさらという音が心地よい筍山。

寺原

1年の間、どのような作業をするのですか?

主計

9月~11月にかけて、竹の間引きと手入れをし、2月から収穫し始め、3~4月に最盛期を迎えます。5月にはお礼肥やしを行います。

山で茹でるなんて…最初はみんなに笑われた。でも、おいしさが全然違うんです。

以前、旬の時期に撮影させていただいた山茹での様子。

寺原

今年で5年目になる「山茹で筍御膳」。毎年、お客さまにもとても喜んでいただいています。“山で茹でる”ことが主計さんの筍の魅力のひとつですが、始められたきっかけは何ですか?

主計

ある時、旬の時期にお客さまが山へお越しになり、掘った筍を食べてみたいとおっしゃったのです。そこで山に釜を運んで、茹でてみました。すると、とてもおいしいんです!すぐ近くに加工場があり、普段も堀ってすぐ処理をしているのですが、本当の採れたてを茹でると、こんなにも味が違うのかと私自身驚いたんですね。

寺原

大発見ですね!

主計

せっかくなら、おいしいものを食べてほしいと思い、本格的に“山茹で”を始めました。最初は「山で茹でるなんて馬鹿げたことを!」とバイヤーの方々にも笑われました。でも、食べると絶賛されるのです。

寺原

おいしいものに妥協しない、主計さんの純粋な熱意がすばらしいですね。

主計

釜に入る数も限られているので、山茹でをするのは、収穫分の1%未満。アクが少ない3月下旬〜4月中旬の筍だけで行います。採ってから2時間以内に皮のまま茹でるんです。筍は掘り出してすぐ酵素が働いて、成長性成分がアクに変わります。それを抑えるには、すぐに冷やすか熱を入れるか。だから山茹でがいいんですね。

寺原

希少な「山茹で筍」を分けていただいて、ありがとうございます!

八女の土は、地力がある。だから、すくすくと筍が育つんですよ。

寺原

日本一の産地とは、本当にすごいですね!八女の良さは何なのでしょうか?

主計

それは、土でしょうね。八女は、“地力”があるんです。土に小石が混じっているから、酸素を含みやすく、微生物が生きやすい環境。だから、作物がよく育ちます。土壌がいいから、筍がぐんぐんと成長します。昔から、竹林もたくさんあった地域です。

寺原

筍がすくすく!土が肥えているんですね。

主計

急斜面なので、掘りやすさという面でもいいですね。平地だと全体を掘り出さないといけませんが、土をゆすると筍が出てくる。小石の難しさはありますが、筍が収穫しやすいんです。

寺原

それでも鍬を手に1本1本傷つけないように掘る作業は、神経を使うでしょうし、機械化ができない仕事ですね。

一番大切なのは竹の手入れ。太陽の光が地面に届くように間引きします。

寺原

収穫前の竹の手入れについて教えてください。

主計

筍の成長のためには、太陽の光を入れることが大切です。だから、竹同士が程よい間隔になるよう間伐します。もともと鬱蒼とした放置された山だったのですが、10年かけてやっと拓けてきました。

寺原

間隔が2mほどありますね。

主計

また、竹を低く育てた方が良質な筍が育つんです。9月の間伐が、いい筍を作るために一番大切な作業です。

筍を探してみましょう!

寺原

筍はどうやって探すのですか?

主計

「麻竹」の品種は、竹の傍を探せばいいのですが、私たちの「孟宗竹」は縦横無尽に根が張っているため、地割れを探しながら筍を見つけます。3月中旬以降は次から次へと顔を出すので、誰でも見つけられますが、早い時期は簡単には探せないですね。

寺原

長年の経験があってこそですね。

主計

筍は最初に小さな芽が出るんです。地表に近い一番上の小さな筍を早く採ってあげないと、後の筍が大きくならないんですよ。

主計

あった!

寺原

すごい!素人では全然分かりませんでした!

主計

3〜4月になれば、収穫が追いつかない程、次々に出てきますから。その頃の筍はアクが少なくて、特に質がいいですね。「山茹で筍御膳」の筍は、できるだけ早採りのものをお渡ししていますよ。

みんなの力で地域のブランドに。少量でも、おいしいものを届けたい。

主計

昔に比べたら、この地域の収穫量は減ってきています。筍山はあるけど、堀り師の人手が足りないという状況です。だから、山茹で筍をこの地域のブランドに育てたいと思っています。筍が一番おいしいときに、一番おいしい食べ方で届けること。品質にこだわる人たちと一緒に取り組みたいですね。

寺原

すばらしいお考えです。

3〜4月になると、太くて丸々とした筍に。

主計

最盛期にまたいらしてください。山で食べる筍は、最高においしいですよ!

寺原

一番の贅沢ですね。ぜひお邪魔させていただきます!

採れたての筍で仕上げる「山茹で筍御膳」。予約開始は3月12日です。

3月12日(金)より、予約が始まります。どうぞ、お楽しみにお待ちください。

季告げ販売ページはこちら
https://www.kubara.jp/tokitsuge/

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