「お雑煮という奇跡」トークライブ&お雑煮食べくらべ会を開催しました!

お雑煮という奇跡

地域ごとに様々な違いがありながら、なぜか、ひとつの名前で呼ばれ続けたふしぎな食べ物「お雑煮」。

そのはじまりは、500年以上も前というから驚きです。

各地域や家庭で多様な変化を遂げながら、現在も生きた料理として、脈々と受け継がれる「お雑煮」を私たち茅乃舎は「奇跡」と呼びたいと思います。

そんな魅力が詰まったお雑煮の世界を旅しながら、和食のすばらしさを感じられる、「お雑煮という奇跡」という特設サイトをご用意いたしました。ぜひご覧ください。
https://www.kayanoya.com/ozouni/

そして、11月24日「和食の日」。
特設サイトの公開に併せ、「お雑煮という奇跡」トークライブ&お雑煮食べくらべ会を、東京にて開催いたしました。

「和食の日」に味わう、各地のお雑煮の魅力

当日は、『御料理 茅乃舎』初代料理長 岡部健二による、ライブキッチンも開催。茅乃舎のふるさとでもある、福岡 博多雑煮の作り方をご紹介しました。

博多雑煮に欠かせない「焼あご(とびうお)」を使っただしの取り方や、鰤やかつお菜などの特徴的な具材は初めて見る方も多く、みなさま興味津々。お客様をおもてなししたい博多商人の心意気が伝わる、具だくさんなお雑煮です。

かつお菜とは、博多の伝統野菜の一つでその名前の由来は、「かつお(だし)のように風味がある」からだと言われています。

そんな博多雑煮に、関東風雑煮・関西風雑・出雲雑煮・新潟雑煮を加えた、5種のお雑煮をご試食いただきました。

奈良・平安時代からの献納品「十六島(うっぷるい)海苔」が主役の出雲のお雑煮(写真左上)や、「勝負に味噌をつけない」ことからすまし汁を使った関東の雑煮(写真右下)。

地域ごとにだしや具材が異なるお雑煮をお召し上がりいただくと、「家庭以外のお雑煮を食べることがないから新鮮」「味噌仕立てのお雑煮は初めて食べたが、はまりそう」などと、お雑煮談議で盛り上がり、各地のお雑煮の違いをお楽しみいただきました。

お雑煮「愛」溢れる、トークライブ

お雑煮の魅力を更に深掘りするべく、お雑煮研究家 粕谷浩子さん、フードライター 白央篤司さん、料理家 長谷川あかりさんをゲストにお迎えした、トークライブも開催。

お雑煮の歴史や地域性に始まり、お雑煮の現在、そして未来へと話は広がりました。茅乃舎Youtubeにて動画を公開しておりますので、ぜひご覧ください。

ここからは、その様子をかいつまんでお届けします。

東は角餅、西は丸餅。その境目はどこか。

約500年も前から食べられていたお雑煮は、歴史とともに地域ごとの特色が生まれていきます。その最たる例がお餅の形。

東日本では角餅、西日本では丸餅が多く使われますが、その境目はいったいどこなのか。お雑煮研究家 粕谷さんは、境目であろう山脈に当たりをつけ、1軒ずつ「角餅ですか?丸餅ですか?」と聞いてまわったのだとか!(どこが境目だったかはぜひ動画にて)

お餅の種類だけでなく、だしと味付け、食材も実にさまざま。地域性を残しながら、現代まで続くロマンのあるお雑煮に、驚きとワクワクが止まらないひと時となりました。

地域だけでなく、家庭でも進化を遂げる「現代のお雑煮」

そしてトークテーマは「お気に入りのお雑煮」へ。

白央さんが紹介してくださったのは、新潟の山間がご出身のお母様がつくる「くるみ雑煮」。根菜や練り物を中心とした具材に、ペースト状のくるみがたっぷり乗っています。くるみの殻を割るのは大人の仕事、砕いてペースト状にするのは子どもの仕事だったのだそう。

大学生になって一人暮らしを始める際に、自分でも作って食べたい、とお母様に作り方を教わったのだとか。こうして地域の味が外へと持ち出され、ハイブリッドなお雑煮がまた生まれるのかもしれません。


長谷川さんのお気に入りは、大阪出身の義理のお祖母様が毎年作ってくれるという「牛肉のお雑煮」。しかし大阪に牛肉の雑煮はなく、理由を尋ねると、義理のお祖父様が牛肉以外のお肉が食べられなかったようで生まれた完全オリジナルなんだそうです。年明けだから豪勢に、うんといい牛肉を買ってつくるのがポイントだそう。お雑煮は家族の好みによって変化していく家庭料理でもあるのですね。

もっと自由に楽しんでいいのでは?「令和のお雑煮」

家庭の味を継承しながら、さまざまに進化してきたお雑煮ですが、これから作ってみたい「令和のお雑煮」についてもお話いただきました。


白央さんは「トムヤムクン雑煮」を提案。お正月料理に飽きてくる3日目にエスニックを食べたくなる気持ち、分かる気がします。

えー!と驚きの声が上がったのは、粕谷さん発案の「りんごジュース雑煮」。鰹だしとりんごジュースの相性が抜群なのだそうです。刻んだりんごやセロリも加えて、シャキシャキ食感が心地よい、朝ごはんにぴったり!とご紹介くださいました。

もっと気軽に、もっと自由に。お正月以外にも楽しんでいいんだ!と、お雑煮の懐の深さが感じられるトークセッションになりました。

お雑煮のこれから

昨年、SNSで全国のお雑煮投稿を呼び掛けたという白央さんは、その反響の多さについて語ってくださいました。忙しい現代において、時短や簡単なレシピを求められる中でも、正月のお雑煮くらいはだしを取って丁寧に調理したいという声も多いのだそうです。

そして「両親や祖父母が作るお雑煮が好きだったけど、教わらないまま亡くなってしまった」という声に、「習うことは大変だけど、作っているところを隣で一回でいいから見て欲しい」と白央さん。長谷川さんも「いつかは習おうと思ってもなかなかきっかけがない。今のうちに教わっていくことが、その味を残すことにつながる」と深く頷かれました。

各地域ごとの特色を持ち、今もなお家庭で変化を遂げる”奇跡”の料理「お雑煮」。その多様さこそが、これからも守っていきたい日本の食文化の豊かさだということを、しみじみと感じる締めくくりとなりました。

地域に根差した食文化や、家庭に伝わる味わいの尊さに思いを馳せるひと時となった今回のイベント。脈々と受け継がれてきた食の知恵を未来へ繋ぐため、茅乃舎は今後も日本の食文化を深く掘り下げてまいります。

地域の魅力あふれるお雑煮を、茅乃舎の店舗でご試食いただけます!

「お雑煮という奇跡」の開催に伴い、茅乃舎の一部店舗でお雑煮の試食をご用意いたします。博多雑煮を始めとする各地域のお雑煮を、年末年始にぜひお楽しみください。

※ご試食の数には限りがあり、なくなり次第終了となります。あらかじめご了承ください。
※ご試食の内容や開催日時は店舗によって異なります。

日時や店舗の詳細はこちら

教えて!みんなの #令和のお雑煮

2024年のお正月は、わが家のお雑煮画像をインスタグラムに投稿し、#令和のお雑煮 の姿をシェアしてみませんか?ずっと受け継がれてきた昔ながらのお雑煮、はたまた斬新なレシピのお雑煮も!? さまざまな #令和のお雑煮 と出会えることに今からワクワクしています。
みなさんのお力をお借りして、お雑煮文化をこれからにつないでいけたなら。だしを扱う茅乃舎としても、うれしいかぎりです。

#令和のお雑煮 、@kayanoya.official、をつけて投稿をお願いします!

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