風味豊かで彩りも鮮やかな春野菜の登場に心躍る季節です。独特のうまみをシンプルにパスタで味わいましょう。
寒い時期に根を張り、春を待つ野菜は生命力に溢れています。豊かな風味と瑞々しさを生かすには、加熱し過ぎないことがポイントです。そこでおすすめなのが、サッと火を通した春野菜をメインにしたパスタ。今回は4つの春野菜の特徴を見直しながら、レシピをご紹介します。
水分を含んだ葉がとても柔らかで、甘みたっぷりの春キャベツ。巻きがふんわりしていて軽いものを選ぶと良いでしょう。使い切れない時は芯をくり抜き、濡らしたキッチンペーパーなどを詰めておくと長持ちします。
春キャベツをパスタと一緒に軽く茹でる時短レシピ。相性の良いアンチョビと合わせました。
花が咲く前に収穫される菜の花は、ほのかな苦味が旬の味。色濃く、つぼみが揃って密集したものを選びましょう。下茹では茎を先に、つぼみ、葉は時間差をつけて。歯ごたえを楽しめるよう、茹で過ぎには注意。冷水でしめると色鮮やかに。
桜エビの香りを添え、菜の花のほろ苦さを生かすオイルパスタに。細めの麺を使うとだしがよく絡みます。
新じゃがは皮が薄く、水分量が多いため、食感も軽やか。乾燥や熟成の期間をおかず、収穫後すぐに出荷する“新もの”ならではの瑞々しさが味わえます。日持ちしにくいため、風通しのよい冷暗所で保存し、早めに使い切りましょう。
たらこと相性抜群!新じゃがのシャキシャキの歯ごたえを楽しむ一品。柔らかく火の通りが良いため、加熱時間は短く。
春採りのものは柔らかくおいしさも格別。穂先が締まって、茎が太くまっすぐ伸びているかチェックしましょう。かたい部分(根本を持ってポキっと自然に折れたところから下)の皮や節々のハカマをピーラーで剥くと、口当たり良く仕上がります。
柔らかく甘みのあるグリーンアスパラガスのフレッシュなおいしさを、風味豊かな筍と合わせた春満喫パスタ。
春野菜たっぷりのパスタは、普段の一品にも、おもてなし料理にもおすすめです。この時期だからこそのおいしさを逃さずお楽しみください。
文/生野朋子